こんにちは、ベロニックジュエルズのデザイナー、Keikoです。
日常生活を快適にする、ジュエリーデザインや真珠や宝石、歴史などを発信しています。
ジュエリーが当たり前だった時代
その昔、フリフリのレースや宝石を好んで着用したのはヨーロッパ貴族の男性方でした。
2022年に東京赤坂で開催された、「メンズ リング イヴ・ガストゥ コレクション」では、男性の指輪が多数展示された展覧会でした。とても大きな派手で時代を想像する指輪ばかり。素敵な展覧会でした。
リングだけでなくメンズジュエリーは長い間、当たり前のものとして着用されていました。
メンズジュエリーは単なる装飾品ではなく、社会的また文化的な印であり、権力を誇示する道具であり、コミュニケーションツール、もちろんファッションアクセサリーでもあり、象徴的な機能と装飾的な機能を兼ね備えていました。
ヨーロッパでは16世紀の後半前は男性が積極的で、そのあとのジュエリーは主に女性を飾るものとなりました。
日本のジュエリーは?
日本は全く独自な世界を辿って来ました。
平安時代の大河ドラマでも、大奥のドラマでもジュエリーを探すことはできませんね。
ヨーロッパなどの影響を全く受けず、日本のジュエリーは
古代から20世紀中期までほとんどなかった。
その理由はこちら↓ よろしければ・・・
PEARLS/パールでたどる世界史:日本からアクセサリーが消えた理由①飛鳥1
ジュエリーの空白
歴史的はともかく、
現代において、街ゆく女性たちからジュエリーが消えたと私が痛烈に感じたのはこの間のパンドミックでした。
当時、電車に乗ると中はがらがら、女性の姿はあっても俯くような面持ちからは、ジュエリーを着けて颯爽という姿は永遠に来ないのでは無いかとコロナとは違う怖さを思ったのでした。
まるで、街からジュエリーは消えてしまい、あの直前までは天然石のネックレスも多く見かけました。
コロナ禍でのマスクによって、イヤリングはつけにくく、華やかな気持ちになれないため飾ることはしなくなる。
世の中が非常事態に陥ると姿を消すジュエリー。
心に余裕がなければそれを着けている理由がなくなるのだと眺めていて実感したのでした。
でも、最近はコロナも落ち着き、女性は少しずつジュエリーを手に取り着用しようという気持ちになってきたように感じます。
ただ、ミニマルを経験し、本当に心地よいものを取捨選択をする時代に移ったのかもしれません。
そんな空気も感じます。
単にモノの価値というより自分の価値を大事にする、そういう時代へと移行しているのでは?
平和の象徴でもあるジュエリー
平和でなければジュエリーを身につけることもなく忘れられてしまう。
ジュエリーを着けられるということは、世の中が平和である証拠。
インバウンドも好調な近頃の賑わいを見て感じます。
自分に似合うお気に入りのジュエリーを着けて楽しみ、
心に余裕があって世の中が平和であるからジュエリーを身に付けたくなる。